酸性雨の影響
魚への影響
きたよーろっぱ きたアメリカ
北欧では、川や湖が酸性化し、鮭の仲間が姿を消しました。北欧や北米の国々のの冬はさむく、酸性の汚染物質を含んだ雪が積もります。そして、春になりその雪は一度に解けだして、川や湖を酸性化させます。鮭科の魚は、元々酸性にはあまり強くないことが災いして春の雪解けに一気に死んでしまいました。
森への影響 酸性雨は、樹木にも影響を与えます。ドイツ、チェコ、ポーランドの国境地帯には、黒い三角地帯と呼ばれる地域があります。ここでとれる石炭は品質が悪く、たくさんの流黄を含んでおり、燃やすとたくさんの二酸化流黄がでます。火力発電などにこの石炭が多量に使用されたため、森の多くの木が枯れてしまいました。
酸性雨が関係する間接被害には、ナラタケ菌という、樹木を枯死させる菌類による被害が報告されています。ナラタケ菌は傷のある樹木、弱った樹木に入り枯らすことがあります。 日本には、北から南までたくさんのスギが植えられています。スギは、耐酸性の樹木ですが、一部の地域では酸性雨の影響で土に含まれる栄養の過不足がおきて、スギの生長に影響がでています。
建造物への影響
古い建物や高速道路の下などの壁や軒下に「つらら」のようなものが下がっているのを見たことがありますか。割れ目から入った汚れた雨水が、コンクリートの成分のカルシウムを溶かしながら外に出ます。そこで、空気中の炭酸ガスと反応してできた炭酸カルシウムが、「つらら」のようになってのびてくるのです。「つらら」を取って観察すると、先は丸く、いろいろの汚れを含んだ滴が集まってのびていることが分かります。
酸性雨は、コンクリートのほかに、大理石の床や彫刻、そして銅の屋根まで溶かし、銅像にサビを発生させます。酸性雨が続けば、さらに影響が大きくなり、私たちの環境は大きく変わるでしょう。